音楽

2016年2月11日 (木)

日本独自の音楽配信サービス「スマホでUSEN」は低速で使えるか?

 昨年あたりから毎月一定額の支払いで動画や音楽が見たり聞いたりできるサービスが多く出てきています。いろいろ考えた末、私の場合は動画と音楽だけでなく写真のアップロードもできるAmazonプライム会員向けのサービスに加入して便利に使っています。


 今回は音楽のサービスについてのみ説明しますが、音楽のストリーミングサービスにはどれにもかなり多くのアーティストや曲がありますが、特定のアーティストの特定の曲を聴こうと思った際に、あるのはカバーソングやオルゴールサウンドだけだとか、聴きたい曲が配信されていないという、そういうケースはよくあります。ただ、この種のサービスは中にある楽曲が限られていて町の図書館のように全てが網羅されているわけではないので、あくまでサービスで提供されているもの英中でいかに楽しむかというのが利用するコツであるとも言えます。


 それについては仕方のないことであり、ユーザーが諦めざるを得ないところなのですが、私が使っているAmazonのプライムミュージックで困るのは、アルバム中心で編集されたプレイリストの数が限られており、自分で勝手に作るわけにもいかず、流しっぱなしにして長時間聴きたいようなケースではバリエーションが少なく、いちいちアルバムごとに再生するようなめんどくささがあるのが残念でした。私の場合、いったん車で出掛ける際、ラジオの内容に飽きた時には何も考えずに長時間音楽を掛けたい衝動に駆られますが、今さら自分でいろんな音楽を編集してというのも大変なので、今回試してみたのが「スマホでUSEN」というスマートフォン用のアプリです。


 このアプリはいわゆる日本の有線放送のように多チャンネルの音楽や独自番組が放送されておりますが、お店で流れている有線放送とは違う編集がされた独自サービスで、サービス自体としてはネットラジオではなく音楽配信サービスになるのだそうです。ただ提供しているのはいわゆる有線放送の会社なので、常に多チャンネルの1つ1つで24時間音が流れていて、ほとんど有線放送のノリで使うことができます。先日加入したBIGLOBEの会員向けとして、加入月無料という条件で入会できるようなので、試してみる価値はあるかなと今回思ったわけです。


 このアプリの曲の聴き方というのは、少し述べましたが他の音楽配信サービスとは違い、アーティストのアルバムをまるごといつでも聴けるというものではありません。1000以上あると言われるチャンネルは常に音楽や独自番組を流し続けており、そのジャンルおよび期間限定のアーティスト特集のようなチャンネルを選んでそのプログラムを聴きながら楽しむようになっています。そうなると必ずしも自分の聴きたいものだけが流れてくるわけではないのですが、逆に思いもよらなかった曲との出会いも生まれるように思います。


 また、音楽以外のジャンルが充実しているのも特徴で、ラジオ番組のようなおしゃべりをパーソナリティが行なう番組や、語学の学習番組、さらに面白いものになると羊の数を延々と数えているだけの番組もあります。そうした番組を聴いていて、アプリを消し忘れてしまったらどうするのかと心配する向きもあるかも知れませんが、デフォルトで3時間が連続再生の限度になっています。もちろんオフタイマーもアプリにはありますので、例えば1時間で音を消すこともできます。起きていてずっと音楽を聴き続けたいという方には恨めしい制限ではありますが、モバイル回線でデータの落とし過ぎを抑制する効果もありますので、こうした制限は仕方がないと受け止めなければいけないでしょう。もちろん、改めてアプリから設定すればまた聴くことができます。


 ちなみに、基本ネットラジオやストリーミング再生のようなサービスであるので、いわゆる格安SIMの低速と言われる200kbps前後のスピードでも再生できるかと思い試してみたのですが、私の環境でも一応は多チャンネルの音楽を楽しむことができました。ただし、出だしが再生されてもすぐに止まってしまいうまく再生されない状況が続く場合があります。しかしめげずに何回も「停止」から「再生」ボタンを押していると安定して聴けるようになるタイミングがやってきます。しかし、だからといって音楽を聴きながら他の作業を進めようとすると、急に再生が止まってしまうような事も私が試した際には起こってしまいました。今回試したMVNOはBIGLOBEのSIMではなくau回線のmineoのSIMで、低速でも割と優秀だと言われていたので問題なく再生できるかなと思っていたのですが、ちょっとあてが外れてしまいました。


 そんな中、ネット上の口コミを読み込んでいくと、ocnモバイルoneの低速でも問題なく再生できたという話もあり、アプリ自体の不具合があるのではという可能性も0ではないですし、自宅で個人専用のBGMとして使う場合にはWi-Fiで接続すれば安定して流し続けることができるので便利度は半分といったところでしょうか。同じmineoの低速でも、Amazonの音楽配信は問題なく聞けるので、もしかしたら低速だからなかなか再生できないのではなく、私の使っているスマホとアプリの相性が悪いか、アプリがうまく動かないのかも知れません。アプリの問題でうまく再生できないというのなら早めの改善を望みたいところです。結論としては、200kbps以下のスピードでも音楽を連続して再生させる事についてはまず大丈夫だろうというところです。


 更に言うと、アプリがスマホ専用でタブレットには適応していませんし、チャンネルの内容を拡大しようとしてもできないというアプリの仕様も残念ですが、月額の490円というのは全国の民放ラジオが聴けるradikoプレミアムの350円より高いものの、コマーシャルが入らずかなりジャンルについては細分化されていますので、その日の気分によって多ジャンルの音楽を聴き分けたい場合にはこちらのサービスの方が便利なところがあります。


 アルバムごとのストリーミングサービスであるアマゾンプライムミュージックなどとの関係は、例えばスマホでUSENを使っていて、面白い曲だけど誰が歌っているのか知らなかったものを発見した場合、改めてプライムミュージックから探してみて、あればアルバムごとじっくり聴くとか、相方のいいとこ取りをしながら使うことも可能になるでしょう。今後はかなり音楽を聴く時間が増えるのではないかと期待しています。


 一般の方が申し込む場合、サービスは一応無料で3日間試すことができるので、お使いのスマホの環境でアプリが使えるかという問題と、格安SIMの低速プランで問題なく(私のように何とか聴けるレベルかということも含む)聴けることを確認してからでないとおいそれと勧めることはできませんが、問題なく外でも聴けることがわかればお金を出しても十分元が取れると感じる方もいるのではないでしょうか。興味のある方はまずは無料で体験してみることをおすすめします。


 なお、この「スマホでUSEN」とLTEデータ通信無制限をセットにしたMVNOであるU-mobileの音声通話SIM、「USEN MUSIC SIM」なら月額2,980円(税別)で通話料は別途になるものの、制限のない高速データ通信が無制限で使えるようになるので、ユーザーの通信が集中する時間帯のスピード低下に我慢できるようならかなりお得にこの「スマホでUSEN」を楽しめることになります。私自身がU-mobileを使ったことができませんので回線自体の評価はできませんが、興味のある方はネットの口コミなどを見ながら本当に入って大丈夫なのか、調べてみるのもいいのではないでしょうか。

2015年12月23日 (水)

日本のポップス文化の特徴を備えた「ギンギラギンにさりげなく」

 車中泊のブログではありますが、ちょくちょく音楽ネタを書いてすみませんm(_ _)m。一応、車で長距離ドライブをする場合にはいろんな音楽を車内で聞く機会が増えますので、心地いいドライブ用の音楽を求めて試行錯誤する中で、こんなお話もたまにはご容赦下さい。


 2015年のNHK紅白歌合戦についての情報がニュースの形で入ってくることが多くなりました。アイドルはどのグループが出るのかが話題になり、アニメのあのキャラクターも出てきたり、一時は紅白に出られなかった人が出てきたり、今回限りで紅白出場を最後にするという人もいたりと、今年も数々の話題を提供してくれていますが、一番の大きな話題というのは、白組紅組の最後(トリ)の人選と歌われる楽曲についての話ではないかと思っています。



 特に白組の最後になった近藤真彦さんが昔の曲である「ギンギラギンにさりげなく」を歌うというのはちょっと想定外でしたが、日本のミュージックシーンを考えた時、確かにこの曲は日本のポップスの傾向を表わしているという意味で最後にもってくるのはなかなか面白いのではないかと思っています。というのも、この「ギンギラギンにさりげなく」は、当時からヒットすべき使命を帯びて作られた曲であるのです。まずはYou Tubeを利用できる通信環境のある方は、原曲を聴いてみて下さい。






 当時はジャニーズ事務所の看板タレントでヒット曲を連発していた近藤真彦さんの新曲ということでヒットすることは(多くのファンが買うので)わかりきっていたのですが、当時の賞レースを勝ち抜くためにはもっと対象を広げて多くの人の支持を得ることが必要だったでしょう。


 そこで、曲のアレンジの中で当時ヒットしていた曲のアレンジをうまく取り入れて耳なじみのある曲調に仕上げてしまおうと、ヒット曲作りのテクニックが発輝されることになります。この説というのは私が独自に言っているわけではなくで、当時のテレビの音楽番組で解説されていたことをそのまま書いているので、ネットで調べれば同じような話が出てくるかも知れません。


 この「ギンギラギンにさりげなく」のイントロについて、参考にしたのではないかと言われているのが当時の大ヒットナンバー、ロッド・スチュワートの「アイム・セクシー」です。「ギンギラギンにさりげなく」の方がアップテンポで、「アイム・セクシー」の方がスローでけだるい感じはありますが、かなり似たメロディになっています。比較のために「アイム・セクシー」の方と聞き比べてみてください。






 これだけなら聞いている方もなかなか気付かないレベルでの似せ方ですが、この曲のサビ前にはもう一盛り上がりさせる間奏があります。この間奏はテンポといい感じといい、クインシー・ジョーンズの「愛のコリーダ」のサビ前とほとんど同じなのですね(^^;)。こちらもサンプルがありますので聞いてみて下さい。





 このように、「ギンギラギンにさりげなく」という曲はパクリでは決してありませんが、いかにして多くの人の耳に馴染むものとして仕上げるかという課題を見事にクリアーし、今年の紅白のトリで歌われるほどに日本のポップスの代表曲となったのです。


 考えてみれば、日本の歌謡曲というのはその始まりから外国のヒット曲を日本語でカバーすることから始まり、その後うまく外国のポップスのいい所を取り入れながら独自の進化を続けてきました。それが、今海外で受けているのですから不思議なものです。こうしたヒットのエッセンスをまぶした楽曲というのは今も作られ続けており、それがある意味日本らしいポップスの形ではないかとも思えてきます。


 こうした傾向に我慢できないという方もいると思いますが、そうした反発から生まれてくる名曲というものもあるわけですから、お互いに目くじらを立てるのではなく、出てくるものを楽しむのが大事だと私は思います。ただ、2015年にちょっとしたパクリ騒動があったことも思い出してみて下さい。平浩二さんの楽曲がMr.Childrenの曲の歌詞とが似過ぎていることで回収騒ぎになったことからもわかるように、あまりにあからさまにパクることはこの日本のミュージックシーンにおいても許されることではありませんので(^^;)、その点は注意して作品を出して欲しいですね。

2015年12月13日 (日)

インターネットでうろ覚えの楽曲を探す難しさ

 今の世の中がインターネットでたいがいの事が調べられるようになったということはあるのですが、どうしても難しいものがあります。今年の大きなニュースになった東京オリンピックのエンブレムに関する話の中で、なぜあれだけすぐにパクリ疑惑が出てきたのかというと、インターネットで語句や文章だけでなく画像でも検索ができるということによる部分は大きいでしょう。しかし、今回私がはたと考え込んでしまったものに音楽があります。


 以前聴いた曲で鼻歌で歌えても、それをマイクから入力してもなかなかOK!Googleとはなりません(^^;)。その前にきちんとした音程で自分が歌えているのかという疑問もありますし、なかなか目的の曲までたどり着かないというのが実際のところでしょう。


 たまたま昨日、ふと思い出してこの曲は誰が歌っているの?という疑問が頭から離れなくなりました。ただ、曲名はわかっています。曲名は「カントリー・ロード」なのですが、オリビア・ニュートン・ジョンやジョン・デンバーの歌った曲ではない同名曲です。カントリーのような雰囲気のある曲だったのですが、少々もの寂しい曲調で、何で曲名が「カントリー・ロード」と知っているかというと、たまたま昔聞いていたラジオでリクエストがかかり、皆さんご存知の方のカントリー・ロードをリクエストしたのが、今回私が探している方のカントリー・ロードが間違って流れてしまい、後でオリビア・ニュートン・ジョンのカントリー・ロードの方を流し直したというのが記憶に残っていたのです。


 とりあえず、検索サイトでさまざまなキーワードを使って調べてみたのは、この曲はジブリのアニメに採用されていることもあってそちらの情報の方が先頭に来たりしていて、とても同名曲の事まで見つけることができなかったのです。ちなみに、「カントリー・ロード」の表記についてもいろいろあり、有名な方は「Take Me Home Country Roads」という表記が一般的のようですが、「Country Road」とあっても同じ曲だったりするので調べても始末が悪いのです。


 そんな中、一縷の望みを託して試してみたのが、いわゆる音楽配信サービスの検索です。私の使っているAmazon Prime Musicで「Country Road」と入れてその曲を歌っているアーティストをピックアップしてアルバムの中に入っている「Country Road」という曲を片っ端から聞いてみることを繰り返したのですが、リストの最後の方にあった曲を再生してようやく探していたものにたどり着きました。私の記憶通り曲名は「カントリー・ロード」で間違いありませんでした。歌っていたのはジェイムス・テイラーだということがわかり、すっきりしましたが、本当に大変でした(^^;)。私は有名な方よりもこちらの多少けだるい方のカントリー・ロードの方が好きです。興味のある方は下のリンクからどうぞ 。



2015年6月19日 (金)

音楽定額配信時代を見越したデータ通信サービスの条件とは

 スマートフォンの普及率が上がってくるにつけ、さまざまなソフト配信サービスが新しくなっています。かく言う私も、ストリーミング再生で見放題というドコモのdTVを月額540円(税込)で契約していますが、音楽においても、従来のダウンロードして音楽ファイルを所有するという形式から、クラウドにある膨大な数の楽曲を好きな時に好きなだけ楽しめる、毎月定額の音楽配信サービスが始まっていて、日本でもいよいよ一般化しようとしています。

 こうしたサービスが一般化すると、本体のメモリが少ないスマートフォンであっても、安定した通信ができさえすればどこにいても膨大な中から好きな音楽を指定して聴くだけでなく、好みの組合せをプレイリスト化して存分に楽しむことができるようになります。昔はまず音楽ソフトを手に入れて、テープに大変な思いをして編集する必要があったものが、今では手元のスマートフォンを使えば一瞬でプレイリスト化が完了し、そのリストを不特定多数の人たちに向かって公開することもできるようになるので、自分の音楽の趣味を公に問えたりもします(^^)。そんなことは昔はラジオのパーソナリティぐらいしかできなかったのですから、単に音楽を聴くことだけでない新たな可能性さえ開けるわけですね。

 ただ、この種のサービスにはまり込むと、数々の物理的な問題につき当たります。スマートフォンで音楽を聴きまくるのは外て利用することがほとんどでしょうから、電池容量の少ないものではとても一日電池か持たないものもあるので外付バッテリーが必要になることがまずは一つです。そして、もう一つは高速通信容量とスピードの制限の問題です。一般的に携帯電話会社での月間における高速通信容量は基本的には月7GBで、それ以上データ通信を行なおうとしたり、3日間で特定の容量以上のデータ通信を利用すると、急に128kbpsとか会社によっては他の規制事項にひっかかると128kbpsからさらに制限されたりする場合もあるようです。現在、携帯大手3社は大量のデータ通信はWi-Fiで行なうことを推奨していますが、Wi-Fiであらかじめ音楽ファイルをダウンロードするなんてことすらめんどくさいと思うユーザーが増えれば増えるほど、いつでもどこでもストリーミングで音楽が聴けることが大切になってくるのです。過去のエントリーで、いわゆる低速SIMでどのくらい音楽のストリーミング再生が使えるかということを試しましたが、だいたい200kbps程度平均的に出ていれば、ラジコのストリーミングが途切れなく聞けるので、同程度のスピードをこれ以上下げることなく提供することができるかというのが運命の分れ道になると思います。ちなみに、現在無料でのお試し利用ができるLINE musicアプリを使って、auのMVNOであるmineoの高速OFFで接続した場合、問題なくストリーミング再生を楽しむことができました(ただし、mineoのホームページには『ネットワーク混雑回避のために、直近3日間(当日を含みません)に3GB以上のご利用があったお客様については、KDDI社より通信速度が終日制限される場合があります』という記述がありますので、終日音楽を聞きまくるような使い方はできないかも知れません)。

 これからの定額の音楽配信サービスが一般的になるにつけ、高速通信を制限した低速でどの程度のクオリティが出るかが問題であり、現状では月千円以下で低速回線が200kbps程度で速度制限の心配なく使えるMVNOなら、動画は諦めるにしても音楽専用と割り切れば、安くてしかも制限を気にすることなしに使えそうです。三大携帯会社のプランで高速通信制限時のスピードが今どのくらい出るかはわかりませんが、音楽配信サービスが一般化するとともにこの最低スピードの数値およびデータ量規制が緩和されるようでないと、月額料金を払っていても、まともに音楽が聴けないという事にもなりかねないので、これからの低速回線のスピードの変化には注目したいですね。逆に、MVNO各社も音楽ストリーミング完全対応というような謳い文句でサービスを安い金額で展開すれば,スマートフォンを音楽プレーヤーとして目一杯使いたい人たちにはアピールできるように思います。定額の音楽配信サービス「AWA」を利用されている方がネット上に書き込んだ情報によると、一時間音楽を聴いた場合音質Normalでのデータ通信量は約150MBくらいとのこと。もし一日かけっぱなしにしたら、それだけで3GBを超えてしまいますし、移動中に常にストリーミングで音楽を聴き続けているような使い方をしている場合、低速でも3日間のデータ通信量で制限を行なうところでは、現状では部屋や外出先で有線放送のように流し続けるような使い方は難しいと言えるかも知れません。

 その問題とは別に、現在のLINE musicの内容を見ると、私の音楽の趣味が変だからかも知れませんが、絶望的に聴きたい音楽が少ないということも実は気がかりだったりします。こうしたサービスは、大きなCDショップにあるソフトを全て試聴できるくらい全ジャンルをカバーしないと、多くの人たちの要求に応えられないので、契約者数は爆発的には伸びないような気がするのですが。

2013年8月22日 (木)

美輪明宏の歌う「人生の大根役者」

 2013年8月21日にNHK総合テレビで放送された「真夏の夜の美輪明宏スペシャル」は久しぶりにじっくりとテレビに集中して見てしまいました。テレビというのはどうしてもその場その場を切り取り、制限時間もあるので、なかなか見ているこちらの見たいものすべてを見られるわけではありませんが、その中で心に残った言葉があります。主に若い人に向けてのアドバイスですが、「文化を学べ」ということです。

 文化とひとくちに言ってもいろんなものがありますが、個人的にはまがい物ではない本物と思うものを見たり聞いたり読んだりすることで、それが自分の中の血や肉になるのではないかと思います。先日紹介した博物館や美術館に行くのも、紙に印刷されたものではない実物の有名な作品や、実際に歴史の中で使われたものを直に見ることでいつかはそうした体験が役に立つのではないかと思うので行くという感じでもありますし。

 私がそんな考えを持つようになったきっかけの一つが、実は美輪明宏さんが歌ったシャンソンだったりします。私自身、ずっと日本で過ごしていて、育ってきた環境にシャンソンなんてものは全くありませんでしたから、もし美輪明宏さんがシャンソンを歌っていなかったら、シャンソンというジャンル自体を聞きもしないで軽蔑していたかも知れません。

 この曲は美輪明宏さんが作ったものではありませんが、まさにこの唄の精神を実践されているかのような生きざまを感じるとともに、単なる表面的な面白さということだけでなく、その奥に何があるのかということを考えながら文化的なものに接するようになりました。本物と偽物を見分けるのはなかなか難しいものですが、それでもできるだけ本物に近いものをここでも紹介できるようにしていきたいと改めて思います。

2013年6月 9日 (日)

未来を予見したかのようなJAGATARA「つながった世界」

 自分でも突然という感じなのですが、思い立ってしまったので音楽のカテゴリーを新たに増やすことにしました。というのも、テレビの音楽番組を見ていて、確かに素晴らしい楽曲を流しているのですが、テレビに出てこない音楽にも面白いものはあるんじゃないかということで、そうした思いなどもたまにはここで紹介したいなと思ったのでした。

 これからする話はその思いとちょっと矛盾するようですが(^^;)、先日NHK総合テレビの再放送で、宮城県女川町のコミュニティFM局を題材にした特集ドラマ「ラジオ」を拝見する機会がありました。何の予備知識もないまま見たので、見るのをやめるという選択もあったのですが、最後まで見てしまったのは個人的な理由がありました。先日のゴールデンウィークに東北の東日本大震災の被災地を回ったのですが、岩手県の陸前高田から宮城県の気仙沼へ入り、南三陸町へ入ったところで日没になってしまったので女川へは行けていなかったという後悔の気持ちがあったからかも知れません。

 ドラマの内容はNHKのサイトや他のサイトを見ていただければよろしいかと思いますが、そこで効果的に使われていたのが、テレビの歌番組ではなかなか出てこないだろうと思われる、実にストレートな日本のロックでした。スターリン「負け犬」、ザ・ルースターズ「Let'S Rock」、ソウル・フラワー・ユニオン「満月の夕」、THEイナズマ戦隊「応援歌」……。これらの楽曲はドラマのために選曲されたものではなく、ドラマの原作となったブログを書いていた女子高生アナウンサー(当時)の「某ちゃん。」が選び、実現にラジオでかかった曲だったとのこと。

 音楽の効用というのはいろいろあるとは思いますが、普段ならとても口に出して言えないような青臭い事でもメロディに乗せて歌う事によって違和感なく口ずさむことができるというところもあるのではないかと思います。ドラマの「某ちゃん。」の選曲には私にはない若々しさを感じますが(^^;)、ある程度年を食った私にもおすすめしたい曲はあります。

JAGATARA アルバム「それから」(1989)より「つながった世界 - Fuck Off!! Nostradamus」

 題名の「つながった世界」とは、破壊から再生へと連動して動いているような世界というように私には思えます。ただ、この曲が発表された当時の経済力豊かな日本では、歌詞の内容はちょっと現実離れしていたように思いました。テレビで世界中から配信されるさまざまな悲惨な映像が流れても、多くの人はまさか自分達の身に降りかかってくるとは想像もしていなかったでしょう。

 詞を書いたリードボーカルの江戸アケミさんはそこまで考えて書いたのではないでしょうが、今改めてこの曲を聞き返してみると、現代の日本を予言するかのようなメッセージソングのようにも聞こえてきます。でも江戸アケミさんは決して預言者なのではなく、当時の多くの人が見えていなかったものを見て、その想いをストレートに言葉に乗せて歌ったに過ぎません。

 こういう音楽というのはヒットチャートとは無縁なものであるため、当然テレビの音楽番組には出てこない種類のものですが、1980年代にこんな活動をしていたバンドがあったということは、もっと多くの人に知られてもいいのではないかと思います。今回こんなことを書こうと思ったのは、ブログに動画サイトの映像を埋め込んで、読みながら聴くことができるようになっていることに今さらながら気付いたということもあるのでした(^^)。このカテゴリーは頻繁に更新することは無理だと思いますが、動画サイトから持ってこられるようなものを見付けたら続きを書いてみたいと思っています。

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