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2016年2月24日 (水)

携帯大手3社は何故若年層を優遇するか?

 2016年からのソフトバンクのコマーシャルが面白く、よく経営トップがこんな自虐的な内容のコマーシャルを許したなと思うくらいです。日々更新するブログというのは時代の流れとともに古くなってしまうので、一応そのシリーズのテレビコマーシャルの内容にリンクを貼っておきます。

 YouTubeを見るための回線環境にない方や、上のリンクが切れてしまっていた場合のために、コマーシャルの内容を簡単に説明します。ソフトバンクの白戸家の娘さんが、可愛いからと拾ってきた小犬の「ギガ」は、白戸家一同に大人気なのですが、白戸家のお父さん犬だけが「ギガ」の内面にただならぬ怪しい気配を感じています。「ギガ」は学生(コマーシャルでは主に女子高生?)に大人気なのですが、知的そうな男子学生がその小犬を見て、そいつに気を付けた方がいいというような事を叫びます。しかし、白戸家の娘さんはその忠告に耳を貸すことはなく、逆に変ないいがかりを付けるなと非難することで男子学生もそれ以上の追求はできず、「ギガ」はその魂胆を暴露されずにますます学生の人気者になっていくというストーリーです。


 続編もあるのですが、このシリーズの基本にあるのは「ギガ」の見ための可愛さやとっつきやすさに何の疑問も持たずに「ギガ」という言葉を連発し人々(特にターゲットとされる若い世代)が熱狂する姿なのです。他社のテレビコマーシャルでも連発される「ギガ」とはLTE通信における高速クーポンのことで、「1GB」というように、データ容量の単位として使われます。


 詳しい事がわからない人にとっては単に面白いコマーシャルであるという事で済んでしまいますが、これは学生のいる家族がまるごとソフトバンクのスマートフォンを契約する際のキャンペーンで、学生といっても25才以下なら特典が受けられるようですが、新規契約、MNP、機種変更をしてから3年間は、一ヶ月6GB×36ヶ月という形で毎月6GB合計200GBをプレゼントするキャンペーンを行なっているということを告知するためのコマーシャルだということです。「ギガ」を中心に出てきたアイドルグループに「200」という数字が付いているのはそういうわけです。


 このように、年寄りよりも25才以下で更に学生に大盤振る舞いする傾向にあるのが携帯大手3社なわけですが、なぜこんなことをするかというと、特に高校生くらいのユーザーを3年間継続させることができれば、彼らが社会人や大学生になっても携帯会社をなかなか変えられない状況ができます。特にソフトバンクの場合は家族同士だけでなく、同じソフトバンク系の携帯電話でなら通話定額オプションを付けなくても時間帯通話無料である「ホワイトプラン」がありますから、自分がやめたくても他の家族から電話がかかってくるのでやめられないというような状況を作り出せます。もっと言うと、キーパーソンである学生を中心とする形で、家族すべてがソフトバンクに巻き取られるように契約に至る例も出てくるでしょう。


 さらに、端末でiPhoneが安く手に入る事が当り前になっている、ソフトバンクの提供するサービスに慣れさせてしまえば、従順に契約を続ける優良ユーザーになる可能性が高いのが今の学生だという考えの元、他社やMVNOの業者に気付いた時には時すでに遅し(いくらMVNOが安くても、実質無料の端末代と解約する場合の手数料がかかることを考えると途中で止めづらい)というパターンにはめることで今後も長く契約を続けてくれるユーザーを確保しようとしているのではないかと思えたりするのです。もっともそうしたビジネスモデルは携帯大手3社が今まで普通に行なってきたことで、その事自体怪しいことだと思わない人がほとんどでしょう。


 しかし、「ギガ」という犬にそんな胡散臭さを感じたのがソフトバンクの象徴的存在である白戸家のお父さん犬だというのですから、考えてみればすごいコマーシャルです(^^;)。ソフトバンクという会社が契約者の獲得における自信に満ちていて、多少の批判など笑ってやり過ごすだけの余裕に満ちあふれています。これは、なかなか他社には真似できないコマーシャルの作り方だと思います。携帯大手と契約をしていれば近所にあるソフトバンクのお店で契約のことだけでなくスマホの使い方についての質問にまで丁寧に答えてくれる店員さんが待っているわけで、このアフターサービスの手厚さはMVNOではすぐには真似できません。毎月の携帯料金がかさんでも、そうしたサービスこそ大事だという方は長期に渡ってお世話になる事については全く問題がないと思います。


 ただ一方で、毎月の携帯料金をひねり出すのに四苦八苦している人たちもいます。世間では日銀がマイナス金利を実行したことで、金利をあてにした生活というのは夢のまた夢というような感じになりました。そんな中で節約をするコツというのは、できるだけ長期の契約やセットによって縛られる契約を結ばないことです。


 私がアドバイスできる事は、とりあえずいつでも移ることのできる契約を結んでおき、明らかに安くなったり条件が良くなった時、一気に乗り換える方が金利以上に毎月の支出を抑えることができるように思います。そしてそうしたニーズに合うプランを提供しているのがMVNO各社が出しているプランであると言えます。くれぐれも毎月の携帯料金をとにかく安くしたいと考えている人が、「ギガ」の可愛らしさに騙されることがないように願いたいものです。

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