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2015年10月25日 (日)

「自立型防災通信ステーション」とは

 災害時のインターネット通信というのは基本、ライフラインである携帯電話網や光インターネツト、ADSL回線が生き残っていることが前提条件となります。さらに、停電が起こった場合、ルーターを動かす電気および、携帯電話の基地局の自主電源が切れてしまっても使えなくなります。災害当初はまだ携帯電話は使える可能性はありますので、安否確認のための発信は電波が来ているうちに済ませるというのが鉄則です。個人宛てのメールでは回線が込み合ってつながらない恐れもあるので、いわゆる災害伝言サービスを利用する方がいいでしょう。

 と、ここまでは過去の災害をふまえたお話でしたが、最近になってインターネット環境も自立型で災害時にも使えるようにするプロジェクトが進められているというニュースがありました。これはこちらの地元である静岡市での話です。静岡市内にある静岡県立大学で、電源には太陽電池、通信手法には衛星携帯電話を使ってインターネット接続を可能にし、これを10キロ圏内にある施設に中継することによって病院や公民館などでもWi-Fiによるネット接続を可能にすることを目指した自立型防災通信ステーションの実験を行なっているようです。

 今後は利用できる施設内にも太陽電池とルーターなどの設備がいるということと、利用者が集中してもサーバーがダウンしないような通信規制をどうするかという問題はあるようですが、地域内のどこへ行けば自立型防災通信ステーションの利用ができるかをわかっていれば、避難場所を選ぶ際には通信ステーションのある場所を目指すという方向性も見えてきます。

 まだ全国でこのようなネットワーク作りは試されてはいないかも知れませんが、これだけインターネット網が普通の生活の中でも不可決なものになってくる中、電話を復旧するより先にインターネットを使えるようにした方がいいという声も少なくないでしょう。こうした取り組みをやっている自治体は静岡だけではないと思いますので、興味のある方はホームページなどで調べてみてはいかがでしょうか。

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