インターネットで入手できる情報で身を守る
御嶽山の火山噴火による被害は、戦後最悪という規模になるそうで、これを書いている今わかっている被害者がさらに増える可能性もあるそうです。私が噴火の事実を知ったのはテレビのテロップでしたが、紅葉シーズンのお昼前で、さらにロープウェイを使えば誰でも簡単に途中まで登ることができる利便性が結果的には被害を拡大させてしまったというのは、実に皮肉なものです。不幸にして被害に遭ってしまった方にはお悔やみを申し上げるしかありませんが、まだ全容がわかっていないところもありますので、早く全容が明らかになって欲しいと思います。
これまでの報道を見ていて噴火が起こってからいろんな事実が出てきたのですが、実際もしかしたら何らかの危険な事が起こるのではないかと思って御嶽山行きを取りやめた人もいたようです。しかしながら、今回の噴火が起こる直前でも入山を制限されることはありませんでした。地震についてはそのエネルギーが小さくても地表に近い所で起こると大きな被害が出るものの、大きなエネルギーでも地中や海底深くで起こった場合はそれほど大きな地震にならないような場合もあり、正確に被害がいつ起こるかということを予想することは難しいということはあります。ただ噴火については、前兆現象のデータを確認した段階で、噴火の兆候がなくても近づくのを控えたりすることは個人の判断でできないこともないと思われます。今回の御嶽山でも、9月10日から2007年以来という火山性地震の日回数が50回を超えたことが気象庁のホームページで紹介されていました。その中から9月16日付けの一部を抜粋すると、以下のようになっていました。
火山性地震 火山性微動
9月10日 52回 0回
9月11日 85回 0回
9月12日 10回 0回
9月13日 7回 0回
9月14日 8回 0回
9月15日 27回 0回
9月16日(15時まで) 12回 0回
そして、その日の気象庁の報告の最後には、
<噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が継続>
の報告があります。恐らくこの報告を見て入山規制などが行なわれなかったのでしょうが、実際に登る前にこうした情報があることを知っていたら、登山自体を諦めるという選択肢のほか、登山のため準備する物を増やすなど、登山についての心構えも変わっていったように思えます。
もちろん、全く何の前兆もなく大きな噴火が起こることもあるかも知れません。しかし、昔とは違ってインターネットからあらゆる情報を取ることができますので、少なくとも有名な火山に登る前には近い日付けの観測データおよび天気予報のデータをしっかり把握した上で行動するよう心がけたいものです。
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