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2013年10月 9日 (水)

長崎 軍艦島に見る「廃墟」の価値

 私の住んでいる静岡県では富士山に続いて伊豆半島にある「韮山反射炉」が世界遺産になるのではと盛り上がっていますが、テレビではそのインパクトとともに、長崎県の通称軍艦島が世界遺産になるかどうかに注目が集まっているようです。

 私がこの軍艦島の事を知ったのは、昔「公共広告機構」と言ったACジャパンという広告を営利目的のためでなく、公共のために役立てようと、全国の企業が集まった団体の作った意見広告を見たのが最初でした。

 1981年制作というこの広告では、島は石炭を掘り尽くしたため人がいなくなったとナレーションがありますが、実際は石炭から石油へのエネルギー転換の中で商売にならなくなったために閉山されたと言うのが本当のところです。ただ、今だに石炭をエネルギーに利用している中国では深刻な大気汚染問題が発生していますので、日本政府がエネルギー政策を変えず、軍艦島に今も人が住んでいるようなことがあったとしたら別の問題も起こっていたように思います。この島の姿を見て資源のない国日本でどう生きていくのかという当時の問題提起は少々ずれているところもありますが、私がこの広告を見てから今までの印象というのは、廃墟になるべくしてなった場所であるという感じがあります。それにしても、この動画が放送されていた時代と今を比べても、それほど軍艦島の様子に変わりがないように見える(もちろん老朽化の具合など変わっている所はあるわけですが)というのは、当時のまま時が止まっている感を強く感じます。

 このように、その場だけ時が止まっているような錯覚を多くの人に味あわせてくれ、タイムマシンで過去に行ったかのような魅力のある廃墟を巡りたいと思う人たちというのは昔からいたようで、今ではネットで検索すれば建物だけでなく鉄道の廃線や車道の廃道を巡る事を趣味にしている人たちも多く、それが今回の軍艦島の世界遺産登録へという流れになってきたとも考えることができます。

 廃墟巡りを趣味にしている人もいない人も、こうした気運の盛り上がりによってもしかしたら今後、他の廃墟を巡ってみようと思われる方が増えるかも知れません。ただ、そうして訪れる場合、廃墟の多くは単純に危険だということだけでなく、土地の所有者の許可を得られないという理由から、勝手に入って行っていいところではないという所が多いので注意が必要になります。軍艦島も今ではツアー参加者しか入れないようになっていますし、今後、車での旅の途中で廃墟を見付け、あからさまに無断でその土地の中に入って撮影したと思われる写真がネットにアップされると、またそぞろ掲載者の身元照会がネット上で勝手に始まって糾弾を受ける人が出てくる恐れが出てきます。車中泊の旅を楽しんでいる人の中で、もしそうした廃墟に遭遇した場合は、どこまでなら近づいていいのかという事に十分注意を払いましょう。また行政機関の判断で立入りが許されるような廃墟があるなら、それこそ軍艦島のように有料のツアーなどで合法的に中を見ることができるような取り組みもあっていいのではないかと思います。

 今の世の中というのは本当に移り変わりが激しく、ちょっと前まで当り前にあったものが一度なくなると全く見られなくなるような場合も多いような気がします。廃墟というのは建物などが使われなくなった時点で時が停まっているような場所なので、当時の生活習慣を知る上での貴重な資料の宝庫という側面もあるのではないでしょうか。今回の軍艦島世界遺産登録の話の中で、現在ある廃墟と呼ばれている場所のそれぞれについても、中を見てみたいという声に応えられるような形での進展があれば面白いなと思いますね。

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