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2012年10月 3日 (水)

移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(1)

 題名は大げさですが、レジャー用のポータブルバッテリーも持ち運び可能で家庭用の用途に使える電力供給源として有効で、私の目的とする蓄電池システムに近いものです。ただ、バッテリーは消耗品であるのでポータブルバッテリーを安く購入できたとしても中のバッテリー部分が寿命を迎えたら、中味を入れ替えるには結構コストがかかる場合が多いです。また、家庭用のコンセントだけでなく車のシガーソケットを経由しての充電はできるものの、容量が少なかったり、家庭用のコンセントを使った製品を使うのに制限があったりするので、家庭用コンセントの代替にはなかなかなりません。せめて停電の時、対策を講じられる程度の時間ぐらいは冷蔵庫を動かし続けることができるような蓄電池システムを格安で組み、さまざまな充電方法に対応させることができれば、災害用や車での旅行用として十分約に立つでしょう。

 そこで、蓄電池のシステムを作るにあたって、一番肝心なバッテリーからまずは選ぶことにします。家庭用蓄電池の高価なものは大型のリチウムイオン電池を使っていますが、今回紹介するシステムでは高額なリチウムイオン電池は使いません。というか、今回この計画を実行しようと思ったのは、まだ使える自動車用のバッテリーをいただいたからなのですね。自動車のバッテリーにはバッテリー液の補充が必要な昔からある開放型鉛バッテリーと、バッテリー液の補充が不要の密閉型のバッテリーがあります。できるだけ安くすませたいなら開放型を用意すればいいですし、バッテリー液が減ってきたら液を継ぎ足すなどのメンテナンスがめんどくさいという方の場合は密封型を選べばいいでしょう。個人的にはどちらにしてもバッテリーの寿命は来るので、多少のメンテナンスの面倒さや部屋の中で倒さないような注意をしながら使えば、使い続けるコストの低い開放型を導入する方がいいかなと思います。

Dsc00719

 ただ、今回いただいたものは密閉型のバッテリーで(^^;)、AC Delcoの55B24というものです。容量は36Ah(5HR)と若干大きいものです。さらに大きいものにすれば容量は大きくなり家庭用の電源のバックアップとして頼りになりますが、その分持ち運びが大変になります。ある程度はバッテリーの限界を意識しながら節約して使うぐらいに考えて安いバッテリーでとりあえず始め、状況に応じて大きな容量のものを増やしていってもいいですね。複数のバッテリーを使い回しながら全体で使得る容量を増やしていくというのでもいいですし。

Dsc00721

 室内でこうした自動車用のバッテリーを使うにあたり、基本的にはメーカーの保証外の使い方になりますので、もしもの際の安全対策も肝心です。裸のままで室内に置くことは避け、何らかのケースに入れましょう。その場合、完全に密閉できるケースに入れてしまうともしもの場合に爆発する危険もないわけではありませんので、蓋の閉まるケースに入れる場合は通気穴を開けるなど換気ができる状態を確保しましょう。私の場合は中にバッテリーを入れると倒れない程度の大きさを持つコンテナボックスを見付けてきたので、その中に入れています。必要に応じてコンテナボックスの下にキャスターを付けた板を敷き、室内で移動がしやすいようにしてもいいでしょう。本格的に作りたい方は木材を加工した蓋を付けるとか、コンテナボックスに塗装するなどして室内に置かれていても違和感のないように仕上げることもできます。ただ、私自身がそこまでするだけの気力がないので、暫定的に蓋代わりにダンボールの箱やベニヤ板をのせたりしています。

 なお、車のバッテリーをターミナルで接続する場合、通常の場合でも火花が飛ぶ事がありますので、周辺に燃えやすいものを置いたりするのは危険ですから注意してください。使い慣れない方はちょっとびびると思いますが(^^;)、安く蓄電池を使うためのハードルだと思って慣れるしかないでしょうね。

 ここまで鉛蓄電池について紹介してきましたが、これだけでは電気を貯めることも使うこともできませんので、追加の機器が必要になってきます。次回は参考にした書籍とともに、最低限のバッテリーシステムを作る機材について紹介していこうと思っています。

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