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2011年11月16日 (水)

キングジム ポメラ DM100 その2 次に期待すること

 まだ実機も出回っていないうちから次に期待とは、さすがに嫌味とも取られかねないかも知れませんが、それだけ今回発売されたポメラDM100のインパクトが私にとっては大きかったとも言えます。多くの人が熱望していた親指シフト方式のカナ入力を標準で搭載したモバイル端末というのは、1997年に出た富士通のインタートップ以来となり、その当時の価格が標準価格で128,000円もしましたから、その当時から細々と親指シフトを続けてきた人にとって待望のハードということになります。

 しかし、世の中で日本語入力方法の最高のものというのが親指シフトかというと、それはそれで議論の余地があるでしょう。世の中にはさまざまな入力方法があり、多くの人が工夫しながらよりよい形で変化していくことこそが大事だとも言えます。

 従来の入力方法の練習教材や、ローマ字やカナ入力以外の日本語入力方法を研究していて、私もだいぶお世話になっている増田忠士さんがこのポメラについてメールマガジンで触れていらっしゃいます。どうして新しい電子機器に古臭い入力方式ばかりを使うのかと怒っていらっしゃるのだとか(^^)。増田さんの推進する入力方法が採用されないから怒っているということではないと思いますが(^^;)、私としても増田さんの意見には頷けるところがあると思っています。というのも、ポメラというものはキングジムという事務用品を出しているところから出された入力装置であるだけに、万年筆や他の高級筆記具のように、書くことにとことんこだわった商品開発をして欲しいと思っているからです。

 キーボードで書くことにこだわる人は、自分のパソコンではかなり多くのセッティングを施しています。単語登録にはじまり、キーボードの入れ替えなども普通に行なっている人がほとんどでしょう。そのままでは入力することもできない親指シフトをパソコンで使えるのも、キーを押すことによって出せる文字をソフトを使って入れ替えているからで、カスタマイズの一種と言えます。先述の増田さんも多くの魅力的な入力方法を数多く世に出しています。そうした入力方法は多方面の方々の努力によって一部は実現されていますが、実はこうしたさまざまな入力方法をカスタマイズすることは簡単にできるのです。

 まずは親指シフト入力を含むさまざまな入力方法への対応です。その昔、パソコン初心者用として50音配列順にカナを並べたキーボードがありましたが、こうしたキー配列を再現するのには、全てのキーボードを自由に入れ替えることのできる設定が本体でできれば問題ありません。設定を保存してファイルの形に出力できるようにすれば、誰かが作った新しい入力方式であっても簡単に実現できます。キー表示の内容と刻印された文字が合わなければ、100円ショップあたりでシールでも買ってきて貼り付ければ済みます。その昔、さまざまな基本ソフトを試している際、国産のトロンOSを使った「超漢字」という基本ソフトではそれができました。

http://www.chokanji.com/features/ckappl/keychg.html

 上のリンクにあるような設定画面でキーの働きを自由に変更でき、やろうと思えば親指シフトもこれだけで実現できたのです。ポメラはシステムに何を使っているのかはわかりませんが、自在に全てのキー配列を本体設定でカスタマイズできれば、親指シフト利用者以外にも喜ぶ人は増えるでしょう。しかも、キングジムサイドとしてはローマ字入力とかな入力以外のサポートは必要なくなるという点もクレーム対応的には楽になるように思いますし。

 キー配列の自由化とともにもう一つ対応してくれると嬉しいことに、「ローマ字定義」の自在編集(ローマ字カスタマイズ機能)搭載というのがあります。今ローマ字入力をされている方のほとんどは、入力方法にローマ字入力を選ぶと、「A」のキーを押すと「あ」が出るようにセッティングされています。しかし世の中にはローマ字入力での入力を望みながら、キーボードに印刷されている文字通りに入力したくないと思っている特殊な人たちもいるのです(^^;)。とは言っても全ての入力方法が特殊で一般の方に必要ないということもありません。先述の増田忠士さんが考案した入力方法の一つに、「片手チョイ入力」(使う手によって「右手チョイ」「左手チョイ」がある)というのがあります。これは、文字通りパソコンのキーボードの一部やテンキーを使い、片手で届く範囲のキーを2回打つことで一文字を出すというやり方でローマ字入力を実現できる方法です。

http://homepage3.nifty.com/keyboard/input%20choi%20kana.htm

 上記ページの下の方に片手チョイ入力の説明がありますが、これを実現させるためには日本語入力のセッティングでローマ字の出し方そのものを変える必要が出てきます(全て2度打ちで一文字出す仕組みなので、従来のローマ字入力のキーと完全には置き換えられないため)。ローマ字定義の変更とは、そうしたニーズを満たすのです。

 しかしながら、ポメラに搭載されているATOKやマイクロソフトのIMEではこうした登録に制限があり、いくら入力しやすいローマ字入力方法を考案しても、今までは日本語変換ソフトのおかげで実現することができませんでした。ところがウィンドウズパソコンにおいては、あの「Google日本語入力」のセッティングでローマ字定義がほぼ制限なく自由にできるようになったので、こうした特殊な入力方法でも設定ファイルさえあればパソコン上では簡単に実現できるようになったのです。

 ポメラの入力における弱点というのは、立ったままの入力をしようとすると指一本でポチポチ押すような形になり極端に入力スピードが落ちることでしょう。そんな時、片手一本で(設定により左手でも右手でも利用できます)すばやく日本語入力ができる方法が選択できればより活用の範囲が広がるでしょう。片手で打つような状況は何も立った時だけではありません。例えば怪我などで片手が一時期使えなくなったような時に、こうした入力方法を使えればかなり役に立つのではないかと思います。

 ついでに言うと、ローマ字定義をさらに多く登録することによって、カナだけでなく漢字までもローマ字入力でカナを出すように直接出せてしまう漢字直接入力という特殊な入力方法もカバーできる端末になります。これだけの事ができれば、文章入力をや校正を生業にしている人たちはさらに狂喜乱舞するでしょうが、今まで説明してきたように、自由に設定できる仕組みさえ整えてくれればこれらの事は実現できるので、技術的にそれほど難しいものだとは思えないのですね。パソコンで日本語を入力するにあたり、当たり前のように従来の技術にあぐらをかいて新しい入力方法に理解を示そうとしないメーカーに対抗するように、ポメラにはこうしたカスタマイズの自由さを前面に打ち出した端末としてさらなる進化を遂げて欲しいというのが私の希望です。今回の親指シフト入力実装というのがその一段階であってほしいと願うばかりです。

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