見えるラジオとFM放送
現行で売られているものを揃えるのもいいですが、今はもう手に入らないものでも、まだまだ魅力的なものは意外とあるものです。中古品の品揃えが豊富な近所の店で見つけたのが、写真のラジオ、パナソニックのRF-VR100でした。メーカーサイトによるとこのラジオが発売されたのは1995年8月ということで15年以上も経っているのですが、スイッチ回りやボリュームの他、基本性能は全く問題ないというジャンク品ではない状態で売りに出ていました。
以前にもソニーのラジオを紹介したことがありましたが、ことラジオに至っては、状態の良いものが見付かれば中古でも購入するようにしています。ちなみに、このラジオは今では珍しい日本製です。写真では見にくいかも知れませんが、このラジオは放送を聴くだけでなく、いわゆるFM多重放送(見えるラジオ)と呼ばれる文字放送を受信可能なFM専用ラジオなのです。
今、ラジオというとインターネット経由で聴くことのできるradikoがあり、文字放送ということで言うと携帯電話やスマートフォンと連動したデータ放送が普及しています。そんな理由からか、NHKのFM多重放送については、道路状況をカーナビゲーションに伝達させるVICSとしては残っているものの、サービスを終了しこのラジオでは見ることはできません。民放ではまだ文字情報を24時間放送していて、かろうじて番組情報(放送中の曲情報や、番組のホームページアドレスなどの告知も)やニュース、天気情報を見ることができます。
個人的にはこれがカーオーディオに標準搭載されれば、旅行の際などには渋滞情報をいつでも取り出せ(現在は道路情報を見えるラジオに配信するサービスは終了しています)便利に使えるだろうと思っていたのですが、とうとう普及はせずに終わってしまったという感じです。このラジオも出た当初は2万5千円もしたらしいですが、今はもう二束三文でしょう。まさに、こうした新しい機能を持った家電製品というのは、博打みたいなところがあるのかも知れませんね。AM放送が入らないのは残念ですが、以前紹介したSONYのICR-S71とセットで持ち出すにはちょうどいいかなと思っています。
これだけワンセグが普及している今、見えるラジオというのは存在価値がないものなのかも知れませんが、FM放送自体はそれなりに価値が見直されてきたように思います。コミュニティFM放送からの情報は、限られた地域でのみ発信される情報なだけに、旅行者からするとかなり濃い目の情報が手に入ります。災害時の避難情報などの実績もありますので、電池で動くFMの入るラジオは車中泊の旅で用意しておけば便利です。以前のエントリーではあえて出しませんでしたが、災害用ラジオとして防水機能を備え、単一単二単三の電池(それぞれ2本ずつ)が全て利用可能かつ、そうした電池が切れても非常用のリチウム電池で動作可能なSONYのICF-B100や、単三2本で動き、扱いやすくスリープ機能も付いているSONYのICF-M260というラジオが現時点ではお勧めです。これらの機種は地デジへの変更により、FMワイドバンド(アナログテレビの1~3ch)が聴けなくなるため、そのまま生産中止という流れになっているようで、大変残念です。個人的には今挙げたラジオの後継機が出てくれるとありがたいのになと思います。
« IDカード付き緊急用エマージェンシーホイッスル | トップページ | 車の中でBSを見るには »
「車中泊一般」カテゴリの記事
- 燃料用アルコールは今まで通り販売されるか?(2016.03.12)
- 真冬の水分補給を常温でするためには(2016.03.06)
- 運転中の体調管理とトイレ対策について(2016.02.18)
- 夜行バス運行の闇(2016.01.17)
- NHKBSで放送された「高速道路の旅」(2015.10.30)
コメント